上武絹の道ブログ

「富岡製糸場と絹産業遺産群」世界遺産登録5周年記念式典が開催されました

2019.06.25

6/22(土)に「富岡製糸場と絹産業遺産群」の世界遺産登録5周年を記念した式典が、富岡製糸場にて開催されました。

式典会場である首長館(ブリュナ館)には、「富岡製糸場と絹産業遺産群」の構成施設や関連施設のボランティア団体の方や、関連する企業の方、報道関係者、一般市民など、約150名の方が集まりました。

式典が始まると、群馬県知事や世界遺産を有する4市町の市長・町長、衆議院議員などの方がお祝いを述べ、絹産業やこの地域の重要性、世界遺産を未来へ残し語り継いでいくことの大切さなどを語りました。

続く記念講演では、東京大学名誉教授の石井氏による「伝統と革新-群馬・世界遺産の歴史-」という題目で、日本が絹の輸出大国となるに至った経緯や製糸業の技術革新について語られました。
講演内では、世界遺産は登録されて終わりではなく、その後も絶え間ない研究や、後世へ繋いでいくための努力が必要だと述べており、私たちが進めている「上武絹の道」事業もそれらの役割を担っているのだと感じ、身が引き締まる思いでした。

その後は会場を東置繭所1階へ移し、「デンハーグピアノ五重奏団」の皆様による記念コンサートが開かれました。
ポール・ブリュナが富岡製糸場へ持ち込んだと言われているピアノと同系の「幻のピアノ」を使用した貴重なコンサートで、世界遺産である東置繭所に響く音色を聞いていると、明治の時代にタイムスリップしたような不思議な気分になりました。
東置繭所の売店に立ち寄っただけの方も、思わず足を止め、美しい音色に聞き入っている様子でした。

また富岡市役所前の「しるくるひろば」では、5周年記念マルシェが開催されていました。会場にはカラフルなテントやキッチンカーが並び、地元の食べ物やお土産を販売しており、大変賑わっていました。地元の学生も販売や展示に携わっていて、世界遺産「富岡製糸場と絹産業遺産群」の地域について、よくわかる催しとなっていました。