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ルート<6>蚕増産を進化させた世界遺産構成資産を散策―荒船風穴

蚕は人が飼いならした家畜。
自然の貯蔵施設まで利用して、蚕を増産しようとした人間の叡智と欲望。
人智と自然の摂理との融合をこの地に立って感じる。

 荒船風穴は、群馬県下仁田町の西端、信州にほど近い標高840mの山中に位置する、天然の冷気を利用して蚕種(蚕の卵)を保存した施設である。併せて世界遺産に登録された「高山社」に在学中だった庭屋千壽がこの風穴に着目、数回の踏査を経て蚕種の貯蔵に適していることを確認し、父静太郎へ報告。1905年(明治38年)、父の庭屋静太郎によって建設された。
山の斜面の岩の隙間から年平均摂氏2度前後の冷風が吹き出すことから、斜面に石積みを築き、その上に土蔵造りの建屋を設け、蚕種を貯蔵した。
 蚕は自然の状態では年に一度春に孵化するが、風穴で卵を保存することにより、時期をずらして夏や秋にも卵を孵化させることができるようになり、繭の生産量が飛躍的に伸びた。当時、全国の蚕種農家から保存のために、この地に蚕種が集まったとされる。現在は建屋は失われ石積みだけが残されているが、今でも冷風は吹き続けおり、その冷たさを体感することができる。
 荒船風穴は冬季(12月1日~3月31日)は閉鎖されるが、下仁田町の中心部にある下仁田町歴史館では風穴の再現模型をはじめ多様な関連資料が展示されており、一年中見学することができる。


■荒船風穴
〒370-2626 群馬県甘楽郡下仁田町南野牧 屋敷甲10690
見学時間 9:30~16:00 
休場日  12月1日~3月31日 ※冬期閉鎖のため見学不可
見学料  500円
アクセス 上信越自動車道下仁田ICから約50分 風穴駐車場から徒歩約15分
電話   0274-82-5345 下仁田町教育委員会教育課(歴史館)