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ルート<5>和洋折衷技術で世界最大規模を誇った製糸工場の遺構を巡る―富岡製糸場

IC降りてぶらっと3時間周遊&ちょい寄りグルメ Vol.02

富岡製糸場が担ってきた歴史的役割を学ぶと同時に、
フランスと日本の関係や融合された技術を覗いてみるのもひとつの楽しみ方。
そんな発見をぜひ、見つけてほしい。

 1872年(明治5年)、「殖産興業」の礎を築くため、明治新政府により外貨獲得の手段となる製糸業の模範工場として誕生した我が国初の官営製糸工場。フランスから輸入された300釜もの繰糸器が設置された、当時世界最大級の製糸工場であった。
 立地選定、建設、操業に中心的な役割を果したのがフランス人のポール・ブリュナ。横浜で生糸検査人をしていたところ製糸の知識と経験を買われ、明治政府に雇われて工場の立ち上げを行った。
 繰糸所や繭置所などの建物は、木の骨組みと西洋のれんが積みを合わせた「木骨煉瓦造」という工法が採られ、れんがの目地には当時日本にはなかったセメントでなく漆喰が使われた。また、建物の他、創業時の煙突の基礎や造船技術を生かして造られた鉄製の水槽など貴重な遺構も残されている。とりわけ繰糸所は、機械の配置を考えて一切の柱を排すためにトラス構造で屋根を支え、作業の手元が明るくなるよう自然光を取り入れる大型のガラス窓に覆われるなど、これまでにない工夫が凝らされている。


■富岡製糸場
〒370-2316 群馬県富岡市富岡1−1
開場時間 9:00~17:00(最終入場は16:30)
休場日  年末(12月29日~31日)
見学料  大人1,000円/高校生・大学生250円/小・中学生150円/未就学児無料
アクセス 上信越自動車道富岡IC下車、各駐車場まで約10分、駐車場より徒歩約10分
電話   0274-67-0075
http://www.tomioka-silk.jp/tomioka-silk-mill/